タイトル:送り犬
製造元:メビウス
価格:990円
容量:828MB
ジャンル:アドベンチャー

概要

振り返ってはならない。
振り返ると、食べられてしまうからだ。
「送り犬」は、小説のように物語を読み進め、
時折出現する選択肢で行動や返事を選択することにより進行します。
選んだ選択肢によっては、その先の物語の進行が大きく変わることがあります。

Nintendo Switch版「送り犬」では、好評だったモバイル版をベースに、
飯島多紀哉による新シナリオ2編が追加、エンディングは20種類以上用意されています。

物語

送り犬。

子供のころお婆ちゃんがよく話してくれた不思議な話が好きだった。

大きくなるにつれそのほとんどはおぼろげなものになってしまったけれど、送り犬という妖怪の話はなんとなく覚えていたりする。

送り犬とは八ヶ岳に住む妖怪で、山の神様とも言われていたらしい。

昔は山犬も多く、旅人がふと隙を見せると山犬の餌食になることも珍しくはなかったそうだ。

夜の八ヶ岳を歩いていると、後ろからヒタヒタと足音が聞こえてくる。

これが送り犬だ。

振り返ってはならない。

振り返ると、食べられてしまうからだ。

送り犬が現れたら、そのまま振り返らなければ家に着くまで狼や山に住む魔物から守ってくれる。

無事家に着いたら、塩握りや草履をあげると喜んで帰っていく。

頼りがいのあるボディガードなわけだ。

でも、送り犬が現れたら、後ろを振り返る以外にもう一つ注意しなければならないことがある。

それは、転ぶこと。

もし転んだら、送り犬に襲われて、やはり食べられてしまうのだ。

もし転んだら、こう言うといい。

「どっこいしょ。一休みでございます」

動画

追加説明

Switchで発売されたホラーノベルゲーム。
近年は横書きノベルゲームが多い中、縦書きで展開されるストーリーは正に和風ホラーノベルにふさわしい。
シナリオは『学校であった怖い話』『晦』『四八(仮)』の飯島多紀哉氏なので物語がつまらないわけがない!
(ちなみに『四八(仮)』はKOTYにエントリーするほどの有名ゲームです(笑))

ストーリーは『弟切草』や『かまいたちの夜』のテキスト選択式で進めます。
昔ながらのやり方ですが、ひとつの選択肢で展開が全然違ってきます。
中には事件に巻き込まれずパチプロになって終了エンドとか(笑)

ノベルゲームなのでアクション性は低いです。
ほぼ選択肢で複数の物語に分かれる小説をイメージしてもらえば良いかと思います。

本作のタイトルである『送り犬』は日本各地に伝わる伝承で、夜中に山道を歩いているといつの間にか後ろにぴったりと付いてくる犬の妖怪の名前です。
『送り犬』は恐ろしい妖怪で一見するとホラーものにも感じられますが前述した通り選択肢によってはホラー感のないコメディな物語が展開されることもあります。
このような要素により周回プレイも苦にはならないかと思います。

口コミ・評価・レビュー

・様々な選択肢によってストーリーがどんどん変わっていくので全部の選択を選んでみたくなる。
・ミスリードやどんでん返しの手法が上手く使われていて続きが気になる。テキストをついつい読み進めてしまう魅力がある。
・最近のアドベンチャーゲームに実装されているしおり機能(気になるところから読み返す)が無いのでこまめに複数のセーブを作成する必要がある。